INTERVIEW

調理スタッフインタビュー

食べる楽しみは、生きる意欲に。 おいしく楽しい食事の時間を支える

ReHOPE吹田

調理スタッフ 陳 星英

大阪生まれ。大学卒業後は中国料理店やホテルで料理人として修行を積み、料理旅館などの料理長を20年以上勤める。その他飲食店の経営、製麺所での製麺づくりの経験を経て、2023年3月にCUCホスピスに入社。現在は、ReHOPE吹田で調理スタッフとして、ご入居者さまに対して安全で美味しい食事を提供している。

※記事をお読みいただく前に
本インタビューに登場するスタッフは経験者ですが、ReHOPEの調理スタッフの求人では、調理経験や資格は必須ではありません。未経験の方でも安心してご検討ください。

●ReHOPEでの調理スタッフのお仕事内容

施設内キッチンにおいて、ご入居者さまにご提供する食事の準備をお任せします。外部の給食サービス会社と連携しているため、仕事の内容はシンプルです。メインの食材や副菜は調理済みの完成品が届くので、お食事の前に湯せんとレンジで温め、盛り付けていただきます。(白米のみ施設キッチンの炊飯器で炊いていただきます。)一部ご入居者さまに呼ばれた際に対応いただくこともありますが、基本的に食事介助や身体介助といった介護業務はありませんので、未経験の方でも安心して取り組んでいただける内容です。

今までの調理経験を誰かの「生きる力」を支えることに役立てたい

これまでのご経歴を教えてください。

中国料理店で料理の基礎を学ぶところからはじまり、ホテルでの料理人、料理旅館での料理長を経て、それまでの経験を活かした店舗経営などもしてきました。何でも自分でやってみないと気が済まない性分なんですね。

実際にやってみると店の経営は想像以上に大変で、4年ほど前に店を畳み、直近では製麺所で麺職人として働いていました。

なぜCUCホスピスに転職されたのですか?

製麺所で4年程働き、また新たな場所で新しい経験を積もうと転職活動をしていました。色々な求人をみていたところ、ReHOPEの求人に出会って、「ホスピスでの調理の仕事とはどんなものだろう」と興味を持ちました。興味本意で面接を受けてみたところ、ReHOPEが掲げる「『前を向いて生きる』を支える」という理念の話を聞いて、心を惹かれたんです。

人は誰でも歳を取りますし、病気になったら落ち込みますよね。「食」には、気持ちを前向きにさせてくれる力があります。私の調理経験が誰かの生きる力を支えることに役立てられたらいいな、と思いました。介護施設で働くのは初めての経験でしたが、「美味しいものを通して食べる人を幸せな気持ちにさせたい」というこれまで抱き続けてきた想いをここでも叶えられると考え、入社を決めました。 

  

美しい見た目と提供温度にもこだわって「食べたい」と思えるお食事を

入社後のお仕事内容を教えてください。

調理スタッフとして、施設に入居されているご入居者さま約20名分の食事の準備が主な仕事です。主食のお米は施設内のキッチンで炊いて、主菜や副菜は、提携先の配食サービスから届く完成品を献立を見ながら温め直して、盛り付けていきます。

お食事は、ご入居者さまの嚥下の状態に合わせて4種類あります。常食、ソフト食、ゼリー食、ミキサー食と、同じメニューでも食形態が変わります。

私が調理を行う上で気を配っているのが、彩りと温度です。「目で味わう」という言葉もある通り、やはり料理は見た目が大事です。見た目にこだわって彩り豊かに美しく盛り付けることで美味しく食べていただけるように心がけています。

また、ご飯やスープは温かい状態で召し上がっていただけるように着席提供のタイミングに配慮したり、サラダやデザートはお皿ごと冷たくしたりして出すようにしています。

ReHOPEで働く上で、やりがいを感じる時はどんな時でしょうか。

やはりご入居者さまから「ごちそうさま」「美味しかった」と言っていただけると、嬉しいですね。1日の中で食事の時間が何よりも楽しみ、という方がたくさんいらっしゃいます。揚げ物やちらし寿司など、普段と違うメニューは特に喜ばれますし、夏ですとあっさりしたもの、冬は温かいものが好まれます。人によって食べやすい形も、好みの食材も異なるので、お一人おひとりどういったものを食べたいか、どんな形にすれば食べやすいかを常に考えながら調理に励んでいます。

ご入居者さまが美味しそうに、楽しんで食べてくださっている姿が見られるのも、仕事のやりがいにつながっています。

忙しい時間帯もスタッフとこまめに声を掛け合うことで提供ミスを防ぐ

CUCホスピスで働く上で、大変なことは?

ご入居者さまの病状は日々変わっていくので、それに合わせて食事形態を変えていく必要があります。常食からソフト食、ソフト食からゼリー食へ、お箸からスプーンへの変更など、間違えずに対応しなければなりません。どの方にどの形態のお食事を提供するかは、管理表に書き込まれています。それとは別に、個人のトレイに乗せる「食札」にはさらに細かい書き込みもあります。

もし間違って誤嚥につながってしまうと大変なので、気を抜けません。ですので、管理表を確認するだけではなく、介護スタッフと毎日こまめに会話をして、ご入居者さまの状態を必ず確認するようにしています。

入社して7ヶ月程経ちますが、集中的に忙しくなる時間帯もあり、間違えずに準備をするのはなかなか大変です。一緒に働くスタッフの皆さんと声を掛け合いながら、もっとスムーズに動けるようになりたいですね。

今後、特に挑戦してみたいことを教えてください。

これからもご入居者さまが食事を美味しく、楽しく召し上がっていただけるように、工夫を続けていきたいと思っています。

現状、施設で提供しているお食事はクックチルド/クックフローズン方式を採用しているため、献立や作成や食材の提供は外部会社にお任せしていますが、今後もし機会があれば、季節毎の食事イベントなどの企画でメニューの開発や食材選びに携わってみたいです。美味しくて栄養満点のお食事を通して、食べることを楽しめるようにサポートをしていきたいです。

どんな人と一緒に働きたいですか?

ご入居者さまのことを考えて、一つひとつ丁寧に仕事を進められる人がいいですね。介護スタッフとの連携が大切なので、コミュニケーションが上手に取れることも重要だと思います。

調理の経験や、介護施設での勤務経験がなくても、真面目にコツコツ努力できる人であれば、働きながら仕事を覚えることができますので、未経験の方も安心して応募してほしいと思います。