ホスピス型住宅のReHOPE | ReHOPEだより | 希望を支える取り組み | 【イベントレポート】高齢者の“推し活”!Jリーグ開幕戦の応援イベントを開催しました
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ReHOPE 東戸塚は、サントリーウエルネス株式会社とJリーグのプロジェクト「Be supporters!」(以下、Beサポーターズ!)に参画しています。Be サポーターズ!とは、普段は周囲に「支えられる」場面の多い高齢の方が、地元のJリーグクラブのサポーターとなり、誰かを「支える」存在となることで心と身体を元気にする参加型のプロジェクトです。
本プロジェクト参画後はじめてのイベントとして、2024年2月24日にReHOPE 東戸塚でご入居者さま、スタッフ一同で横浜FCのホーム開幕戦の観戦イベントを行いました! 今回は、当日の様子をレポートいたします。
「Be サポーターズ!」は「いくつになってもワクワクしたい、すべての人へ」をコンセプトに、サントリーウエルネス株式会社が2020年12月より推進しています。
このプロジェクトに参加する施設や高齢者は、応援するクラブのカラーに施設内を飾りつけたり、自分の“推し選手”を決めて応援グッズを作ったりしながら試合当日を迎えます。当日は応援グッズを手に、思い思いに声援をあげながら観戦します。
2021年12月からはJリーグと協働で推進。現在、全国約160施設・のべ6,000人が参加。「腕が不自由でリハビリに積極的ではない方が、応援しているときは腕を挙げて手を叩く」「部屋に閉じこもりがちだった方が、他の方と一緒に応援することで笑顔が増えた」「職員自らが楽しんで参加するので、施設が明るくなった」「Be サポーターズ!の活動をきっかけに、実際に施設に入社した方がいる」などの声が寄せられています。
ReHOPE 東戸塚でイベントの準備がはじまったのは、開幕戦の約2カ月前。施設のスタッフとご入居者さまが一緒に応援グッズを手作りし、施設内は横浜FCの水色のカラーに染め上げられていきました。
いよいよ開幕戦当日。応援イベントはReHOPE 東戸塚の食堂で行われました。頬にブルーのシールを貼ったご入居者さまが次々とご来場!
応援グッズを手に、「なかなかみんなで観る機会はないから楽しみだよ」とご入居者さまが心を踊らせている様子に、スタッフの気持ちも高まります。
キックオフが始まる前には、介護職によるリハビリテーションが行われました。眉や口角をあげる顔の体操、腕回しなど、ケガ予防の体操を行います。
「頑張れ横浜FC!」と全員で声を上げ、応援グッズを鳴らしながら応援の練習をします。
応援の練習をしながら、キックオフの瞬間を今か今かと待ちます。
14:00になり、待ちに待ったキックオフ! 試合の生中継をスクリーンに映し出します。前半戦は、約10名のご入居者さまが観戦に参加されました。
元プロサッカー選手であり、ReHOPE 東戸塚の施設長でもある土田 快樹さんが、試合の流れや選手の情報などを解説していきます。
なかなか進展が見られない前半戦。お互いのチームがあと一歩の攻防を繰り広げますが、なかなかゴールが決まりません。0対0のまま、前半戦が終了へ……。
ハーフタイムには、施設の看護師がご入居者さまの体調に異常がないかをチェック。呼吸や体温などのバイタルを測ったり、たんを吸引したり、ご入居者さまの様子にあわせて、必要なケアを行います。
ハーフタイムが終了し、後半戦がスタート。後半戦から観戦されるご入居者さまが10名ほど加わり、食堂の賑やかさが増します。
後半開始から約7分、相手チームによる先制点が入ります。なんとしてでも横浜FCに点を取ってほしいと、皆さんの応援に力がこもります。
すると後半14分、こぼれたボールを横浜FCのミッドフィルダー 中野 嘉大選手が左足で押し込み、同点ゴール! 大きな歓声が湧き起こります。
試合結果は、1対1の引き分け! 勝利とはなりませんでしたが、「応援」を通してご入居者さまのいきいきとした表情がたくさん見られた、楽しい時間となりました!
参加されたご入居者さまからは、
「詳しいルールはわからないが、とても面白い試合で、臨場感があった」
「なかなかみんなで集まって観戦する機会がなかった。でも、集まることで団結できた」
など、色々な感想が寄せられた本イベント。
今回の経験をもとに、ReHOPEでは今後もご入居者さまの心身を元気にする「Beサポーターズ!」の活動を継続していきます。
企画者の声
井原 汐音
ReHOPE 東戸塚 看護師
本イベントは、施設長をはじめ、スタッフみんなの「ご入居者さまに心から楽しんでほしい」という想いから、施設をあげて準備をした思い入れの深いイベントです。
「選手の写真や紹介コメントを壁に貼って推し選手を見つけてもらう」「応援グッズを一緒に手作りする」など、ご入居者さまに一緒に楽しんでいただくための工夫をいろいろと考え、実践していきました。
約2ヶ月間の準備期間は大変なこともありましたが、当日はたくさんのご入居者さまにご参加いただけて嬉しく思っています。
白熱した試合展開に手に汗を握りながらも、笑顔で観戦されるお一人おひとりの表情がとても素敵でした。また、面会に来られたご家族と一緒にご夫婦で並んで試合を観戦されるご入居者さまもいらっしゃって、とても心温まる時間になりました。
今後はサッカーに詳しくないご入居者さまがもっと楽しめるように、ルール解説などにも力を入れながら、次回以降の応援イベントを企画していきたいです。