CROSS TALK
クロストーク
地域とホスピスをつなぐ架け橋に。 元看護師が語る、地域連携スタッフの魅力とは?
この記事の対談者
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株式会社シーユーシー・ホスピス 運営本部 地域推進部 部長
杉浦 紳吾(すぎうら しんご)
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株式会社シーユーシー・ホスピス 運営本部 地域推進部
今井 恵(いまい めぐみ)
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対談者プロフィール
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株式会社シーユーシー・ホスピス 運営本部 地域推進部 部長
杉浦 紳吾(すぎうら しんご)
2010年名古屋学院大学 人間健康学部 リハビリテーション学科卒業後、病院で7年間理学療法士として勤務。回復期病棟では脳血管疾患や整形疾患の理学療法業務を担当。その他、学会発表や論文を執筆。 2017年シーユーシー・ホスピスに入社後、訪問看護のリハビリ業務を1年経験し、施設長、エリアSVを経て開設支援チームとして新規拠点の立ち上げ支援を実施。
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株式会社シーユーシー・ホスピス 運営本部 地域推進部
今井 恵(いまい めぐみ)
埼玉県の看護学校を卒業後、病院で看護師として約8年間勤務。整形外科、呼吸器、腫瘍内科、地域包括ケア病棟など幅広い分野を経験する。結婚を機に海外に移住し、帰国中にアルバイトでさまざまな医療・介護施設で働く。2022年4月にCUCホスピスへ転職し、現在は地域推進部の地域連携スタッフとして東京・千葉エリアで活動する。
医療機関や介護事業所を訪問して、ReHOPEの特徴や魅力を丁寧に紹介しながら、入居受け入れを促進する営業の役割を担う「地域連携スタッフ」の仕事。今回クロストークに参加してくれたのは、看護師から地域連携スタッフに転職して3年目の今井さんと、今井さんの上長である地域推進部マネジャーの杉浦さんです。地域連携スタッフの仕事内容や実際働いてみて感じるやりがいや大変さについて語っていただきました。
「医療業界で経験の幅を広げたい」初の営業職にチャレンジ
CUCホスピスへの入社を決めたきっかけについて聞かせてください。
今井:元々は病院で看護師として8年ほど働いていました。埼玉の看護学校を卒業後、付属病院に2年間勤務し、その後5年ほど都内の総合病院で整形外科や呼吸器、腫瘍内科、地域包括ケア病棟などを経験しました。
その後、結婚を機に日本と海外を行き来する生活を送りました。帰国中はさまざまな医療・介護施設でアルバイトとして働いて、「病院以外にも看護師が活躍できる場があるんだな」と思ったんです。
コロナ禍で一度は病院に復職しましたが、患者さまとご家族の面会が大幅に制限される状況に違和感を覚え、1年ほどで退職を決意。転職活動では自分の経験の幅を広げたいと思い、医療業界の中でも営業職を探していたところ、CUCホスピスと出会いました。
ReHOPEに入居されるのは終末期の方が多いのですが、実は病院勤務の頃、腫瘍内科で終末期の患者さまを担当したことがあるんです。看護師と患者さまの関わりがより深くなるところにやりがいを感じていました。その時の経験も、CUCホスピスに応募したきっかけのひとつです。
ご入居者さまの「その後」も伝える。地域と施設の架け橋に
CUCホスピスへの入社を決めたきっかけについて聞かせてください。
杉浦:1日8件から10件ほど病院やクリニック、介護施設などを訪問し、ReHOPEの紹介をする営業活動が主な仕事です。ひとり当たりエリア毎に3〜4のReHOPE施設を担当します。
午前中は自分の担当施設の朝礼に参加することもあります。看護管理者とコミュニケーションを取り、現在の受入れ状況などを確認します。
今井:病院やクリニックへの訪問は事前にアポイントを取ることもありますが、飛び込みでの訪問が多いですね。
施設のパンフレットやキャンペーンのチラシ、レクリエーションの様子を撮影した写真などを持参して、ReHOPEの特徴をお伝えしています。
今のお仕事をしていて、一番「嬉しい」と感じるのはどんな時でしょうか。
今井:ソーシャルワーカーさまや相談者の方から「紹介して良かった」という言葉をいただけたときです。またお看取りがあった時にご家族から「この施設で最期を迎えられて良かった」と感謝の言葉をいただくこともあります。そんなとき、架け橋としての役割を果たせたと実感します。
地域と関係性を築いていく上で、大事にされていることはありますか。
杉浦:特に大事なのは「我々は物を売っているのではなく、サービスを提供している」という視点です。
ソーシャルワーカーさまやケアマネジャーさまから「ReHOPEを紹介して良かった」と思っていただけるようなコミュニケーションが重要です。ご紹介いただいた方のご入居後の様子をお伝えすることも欠かせません。ご入居者さまの施設での様子を写真や文章でまとめたお手紙を作成し、紹介元にお届けしています。
「入居が決まったら終わり」ではない、長期的・継続的な関係性作りを大切にしています。
今井:病院や介護施設とご入居者さまをスムーズにつなぐ、クッションのような役割を果たせるよう気をつけています。
病院の考え方、施設それぞれのカラー、ご入居者さまのご要望や性格なども考慮しながらReHOPEの特徴をお伝えしています。例えばアクティビティに興味をお持ちの方には四季折々のイベントをご案内したり、リハビリに興味がある方には当社だからこそできる生活に密着したリハビリをご紹介したり。どの立場の方にとっても良い結果となるよう意識していますね。
OJTや研修など営業初心者へのサポートも充実、全国で横の繋がりも
病院勤務と営業職では、働き方も大きく異なると思いますが、違いを感じる部分はありますか。
今井:フレキシブルにスケジュール管理できる点が大きな違いです。病院では1日のスケジュールが時間帯で決まっていますが、地域連携スタッフは訪問スケジュールを自分の裁量で計画します。病院勤務の時に比べると休暇も取りやすく、特に子育て中の方にとって働きやすい環境だと感じます。
土日の対応が入ることもありますが、そういった予定も含めてうまく調整していますね。また看護師時代に比べると、営業として「目標を持って数字を追いかける」という違いはあります。入居者数の実績は週次で確認しています。
新たに地域連携スタッフとして入社される方への、サポート体制はありますか?
杉浦:約1ヶ月間のOJTプログラムを用意しています。最初の2週間は施設内研修で、看護師や介護職の業務に同行し、実際の働き方や、ご入居者さまへの医療・ケアの提供について学んでいただきます。
その後の2週間は、先輩社員による近隣エリアの営業に同行します。先輩の営業手法を学んだり、自分で実践したりしながら、経験を積んでいただく形です。
地域推進部のスタッフも年々経験を重ね、各エリアで効果的な営業手法が蓄積されてきました。トークスクリプトの作成やナレッジ共有を通じて、営業スキルを磨き合える体制づくりも進めています。
今井:私が入社した約3年前は、現場で覚えていく感じでした(笑)。今はサポート体制が充実していますね。入社当時は私も「在宅ってなに?」というくらい知識がなかったので、定期ミーティングが終わったあともたくさん質問をしたりして、慣れていきました。
今は週に一度、上司との1on1(業務状況の共有やメンバーの成長支援を目的とした個別ミーティング)もありますし、半年に一度は全社の地域連携スタッフが参加する部会もあるんです。
北海道から九州まで、全国から集まり営業ナレッジの共有などを行っています。普段はそれぞれひとりで営業活動をしているからこそ、同じ地域連携スタッフ同士で、横のつながりがあるのは心強いです。
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2024年12月に都内で実施された地域推進部の部会。全国の地域推進スタッフが対面で交流しました。
挑戦を恐れず、工夫を重ねる。利他的な心やホスピタリティも大切
地域連携の仕事で活躍する方に、共通するスキルやスタンスなどはありますか?
杉浦:大切なのは、正確に情報伝達を行う力です。最近では病院経由のご紹介だけでなく、直接施設を探しているご家族や、在宅介護からの転換を考えているケアマネージャーなど、多様な経路からお問い合わせをいただくようになりました。
向き合う人に合わせて適切な情報を伝える力は大切です。特に入居の段階では、施設側が受け入れ可能かどうかの確認や、入居予定の方の疾患に関する正確な理解と情報共有が不可欠です。病院や施設の関係者との日々のコミュニケーションがとても大切なので、やはり「人と接するのが好き」な方が多いと思います。
また、「柔軟で前向きな姿勢」も活躍の鍵となります。訪問先のソーシャルワーカーやケアマネジャーの方々は非常にお忙しいため、時には十分にお話を聞いていただけないこともあります。ですが、それを気にしすぎず、タイミングを見直してReHOPEの魅力をあの手この手で伝えていく。一度の営業活動がうまくいかなくても、気持ちを切り替えながらアプローチの工夫を重ねることで、少しずつ成果を積み重ねることができます。
また、ご入居者さまや施設スタッフの立場に立って考えられる方に来てほしいと考えています。「ご入居者さまのために、1日でも早く」という強い使命感を持って日々の業務に取り組んでいる。地域連携スタッフには元看護師も多いですが、そのような利他的な心やホスピタリティに関しては、看護師と共通する志向だと思います。
今井:確かに職種は変わりましたが、「患者さまの願いをできるだけ叶えたい」という想いは、看護師時代と変わっていません。当時、病院で培った知識やスキルはたくさんあるので、今の仕事にも多くの場面で活きていると感じます。
最後に、転職を考えている方へメッセージをお願いします。
今井:私も学生の頃は「看護師としてずっと働く」と思っていましたが、環境変化などで心変わりがあるのは自然なことだと思います。興味が沸いたら、まずはチャレンジしてみることをお勧めします。アルバイトをしていた頃にいろんな施設を体験しましたが、ReHOPEは胸を張ってご紹介できる施設だと思います。社会貢献性も高く、やりがいのある仕事ですよ。
杉浦:私たちの施設ReHOPEは、病院の機能と在宅の機能を併せ持つことで、安全かつ自由な生活を支援することができます。重い病気などで希望を持ちづらいご入居者さまの「本来やりたかったこと」を叶えてあげられる仕事です。
営業職として活動する中で、医療保険や介護保険、障害福祉サービスなどの知識も身につきます。またコミュニケーションスキルや営業力など、さまざまなスキルを習得できる環境があります。共にReHOPEを地域へ、世の中へひろげてくださる方のご応募を待っています。
医療に関わる様々な職種で
募集しています
CUCホスピスではホスピス型住宅を日本中にゆきわたらせるため、
多様な強みを持つ、たくさんの仲間を募集しています。