INTERVIEW

看護師インタビュー

ご入居者さまの人生に最期まで寄り添う。 理想の看護をかたちにできる場所

あんあん多治見、看護介護支援室

施設長兼看護スーパーバイザー 倉嶋 美枝

短大卒業後、消化器科専門の病院で4年間看護師として勤務。急性期から回復期、ターミナルケアまで幅広い看護を経験する。その後、有料老人ホーム、産婦人科クリニック、病院併設のサービス付き高齢者向け住宅など、さまざまな医療現場での看護を経験。2019年7月にCUCホスピスに入社し、愛知県内のホスピス3施設の看護部門を統括する看護管理者として活躍。現在は施設長と看護介護支援室の看護スーパーバイザーを兼務として働く。

「理想の看護をやっていいのよ」の一言で入社を決意

これまでのご経験を教えてください。

元々学生の頃から「その人全体を看る」総合的な看護をしたいという気持ちがあり、卒業後は人体の構造の基礎となる消化器専門の病院で4年間働きました。その後は、結婚・出産・といったライフステージの変化に合わせて、勤務先も有料老人ホーム、産婦人科クリニック、病院併設のサービス付高齢者住宅と変化しまして、それぞれの職場で自分に足りない看護技術を身につけてきました。

なぜCUCホスピスに転職されたのですか?

ホスピスで働くこと自体は、昔からの夢でした。看護師としての医療行為も好きなのですが、患者さまの苦しさを内面からケアすることに関心があったんです。多くの人は、亡くなる前に弱くなりますよね。そんな時に、髪を洗ったりしながら話を聞いて、辛い気持ちに寄り添えたらな、と。

数あるホスピスの中でもCUCホスピスに決めたきっかけは、「あなたの理想の看護をやっていいのよ」という当時の代表(現 取締役Founder 𠮷田豊美)の言葉でした。直近の前職だったサ高住では、ひとりの患者さまに対してケアできる時間が限られていたので、理想の看護と現実にギャップがありました。

気がついたら褥瘡ができてしまったり、ご入居者さまと何気無い会話をする暇もなく、システム化された看護へのもどかしい気持ちがありました。

もっと患者さまに寄り添える、型にはまらない看護がしたい。いっそ独立しようかと思っていたところ、CUCホスピスと出会い、ここなら今までやりたかった看護ができると思って入社を決めました。

チーム全員でご入居者さまの「できること」を増やし、
想いにとことん寄り添っていく

これまでのお仕事内容を教えてください。

以前は、愛知県内にある3施設のホスピスの看護管理者として働いていました。CUCホスピスが目指す看護の形や目標を全スタッフと共有し、その実現に向けて様々な取り組みを行う旗振り役です。現場で働くスタッフ一人ひとりのやりたいことができる施設を目指して、スタッフの力を借りながら日々試行錯誤していました。現在は、施設長と看護スーパーバイザーを兼任して、複数の施設の運営状況をみています。

CUCホスピスで働く上でやりがいを感じる時は?

入社前に思い描いていた「理想の看護」をチームで実現できた時ですね。CUCホスピスでは、医療保険や介護保険などの限りある社会資源を有効に活用することで、スタッフの人数やケアに充てる時間を最大化しています。

だからこそ、スタッフが堂々とご入居者さまの想いに寄り添うことができる。例えば、病院では寝たきりだった難病の方の「歩きたい」という意思を尊重して散歩に出られるまでリハビリをしたり、「自宅へ帰りたい」というがん末期のご入居者のために、ご家族におむつ交換等の介助方法をレクチャーしたり。

個々のご入居者さまに適した関わり方を追求する分、大変ではありますが、看護も介護もリハビリも関係なく、スタッフ同士が協力し合い、ご本人とご家族に向き合うことは、まさに私がやりたかったことです。

逆に、大変だったことはありますか?

入社した当時は、スタッフ同士の目線を合わせるまでは苦労しました。というのも、私が入社した当時、配属先の施設形態がちょうど有料老人ホームからホスピスに切り替わったタイミングだったんです。スタッフとしては「ホスピス」という新しい形態に困惑も大きかったと思います。

私がしたのは、ホスピスとして目指す姿を地道に伝えることでした。「なごみ新聞」というフリーペーパーを創刊し、月1回、CUCホスピスの理念に自分の想いを載せたメッセージやご入居者さまとの印象的なエピソードを載せてみたり、現場で直接話をして、少しずつ、地道に伝え続けました。次第にスタッフの働く目線が変わり、今では「こんなことがしたい」とスタッフから意見が出ることも増えました。

スタッフが楽しく働き、学び続けられる場を作っていきたい

今後、特に注力したいテーマを教えてください。

まず、現場のチームワークを更に強いものにすること。チームが楽しく協力して働くことで生まれる活気ある雰囲気は、ご入居者さまに直接伝わり、より快適で心地よい生活空間が作れると思います。

また、スタッフの知識の底上げにも注力したいです。今も、人工呼吸器の取り扱いや難病について学ぶ勉強会を定期的に行っていますが、今後も専門的な知識を吸収できる機会を積極的につくってスタッフの専門性を高めていきたいと考えています。

私個人でいうと、施設の人・モノ・金・事をバランスよく見ることができるマネジメント力をもっと養いたいです。

一緒に働きたいスタッフ像は?

理想の看護に対する、自分なりの想いがある人がいいですね。この仕事に向いているのは、人が好きで、コミュニケーションを通して想いを汲み取れることができる人だと思います。

あと大切なのは、積極的に新しいことにチャレンジしていく姿勢です。CUCホスピスでは、日々なかなかのスピードでさまざまな物事が進んでいきます。例えば、新型コロナウィルスの感染リスクが拡大した時期も、すぐに感染対策の研修が設けられました。日々刻々と変わる状況に前向きに適応していける人であれば、きっと楽しめる職場だと思います。