INTERVIEW

施設長インタビュー

病状の辛さに寄り添い、生きる喜びを共に探す。チームで向き合う価値ある仕事

在宅ホスピス東戸塚

施設長 辻井 暢子

福祉の専門学校を卒業後、介護老人保健施設で約5年間勤務。その後、結婚を機に約15年間ほど海外で専業主婦として過ごす。日本へ帰国後、再び介護職としてグループホーム、住宅型有料老人ホームなどで施設介護を行う。2019年8月にCUCホスピスに入社後は、主任・サービス責任者・管理者を経て、2020年7月より施設長として活躍中。

「得意なことを活かして働きたい」15年間のブランクを経て、介護の現場へ復帰

これまでのご経験を教えてください。

専門学校卒業後、5年間介護士として働いた後は、夫の仕事の都合で約15年間海外で専業主婦として過ごしました。しばらく介護の世界からは遠ざかっていたのですが、帰国後、子育てがひと段落したので、また自分の得意分野を活かせる仕事をしてみようと考え、再び介護の仕事に就くことにしました。グループホーム、直近では住宅型有料老人ホームで働いておりました。

なぜCUCホスピスに転職されたのですか?

前職で一緒に働いていた、今の上司に声を掛けていただいたことがきっかけです。当時はまだホスピスが立ち上がったばかりで、介護現場の体制づくりもこれからというタイミングでした。「一緒にルールを作ってほしい」と熱心に誘っていただいて、力になりたいと思ったんです。

実際に職場見学をしてみると、スタッフが笑顔で迎えてくれて、ここで働いてみたいな、と。また、ホスピスという形態では、流れ作業的な介護ではなく、ご入居さまお一人お一人としっかり関わる介護ができるのではないかという期待もありました。

介護・看護で知恵を出し合い、ひとりのご入居者さまに最善のケアができる体制を

入社後のお仕事内容を教えてください。

入社後まずは、主任として介護現場のルールを整えるところからスタートしました。その後、サービス提供責任者・管理者として、ご入居さまの訪問計画を立てたり、介護スタッフの指導、スタッフの働きやすい環境づくりに奔走し、現在は新しい施設での施設長として働いています。

CUCホスピスで働く上でやりがいを感じる時は?

施設をより良く変えていくことで、スタッフに「働きやすくなった」と言ってもらえることですね。まずスタッフが笑顔でいないと、ご入居者さまのお部屋に行って良い笑顔でケアが行えないので、何よりもスタッフが快適に働ける環境づくりに気を配ってきました。

例えば、日々の訪問介護計画。一律にスケジュールを決めるのではなく、ご入居者さまがよくナースコールを鳴らす時間帯にあわせて訪問介護の予定をできるだけ組むことで、来て欲しいタイミングで伺いやすくなり、訪問効率も上がります。

また、訪問件数が多くなるなど、介護スタッフの負担が大きくなる場合は、きちんと給与に反映できる仕組みを整える。スタッフが疲弊せずに働ける環境を、少しずつ整えていきました。 あとは、看護スタッフとの連携です。

介護と看護のスタッフがペアで取り組む委員会や、互いの専門知識を教え合う勉強会、さらに、ご入居者さま毎に看護と介護のスタッフがひとりずつ付く担当制も導入し、お互い会話する環境を沢山つくりました。最初はぎこちなかった連携も、今では相談し合って解決できることが増えて来て、嬉しい限りです。

逆に、大変だと感じることはありますか?

ご入居者さまの病気によって症状や進行の仕方が違うので、「これが正解」という一律の介護が存在しないところでしょうか。

声をうまく発せない方の話の聞き取りや、身体の痛みが強い方への介護的アプローチなど、お一人お一人の病気の特性や状況に応じて、コミュニケーションを変える必要があります。 また、病気を受け入れられないご入居者さまやご家族もいらっしゃいます。

そうした方の憤りや不安を聞き、その人らしい生活を支援するためには、難病への基本的な理解とあきらめずに寄り添い続ける姿勢が必要です。 簡単ではないからこそ、チームで考えて向き合う価値がある仕事だと思います。

ホスピスにおける介護職の役割とは?

着衣、入浴、食事の準備など、入居者さまの日々の生活を支えることが介護職の役割です。よく、専門分野が違うため看護スタッフに引け目に感じている介護スタッフがいますが、介護職の細やかな生活支援がなくては、ご入居者さまの安らかな暮らしは成り立ちません。 生活の面から支えるプロとして、胸を張って接してほしいと思います。

スタッフの笑顔が、ご入居者さまの心を開いていく

今後、特に注力したいテーマを教えてください。

今までは介護の分野で仕事をしてきましたが、これからは施設長として、施設全体を見ていくことになります。看護をはじめ他業種への理解がこれまで以上に必要となるので、イチから勉強して、神奈川一のホスピスを目指したいと思います。

また、引き続き大事にしていきたいのが、ご入居者さまの楽しみを一緒に探す姿勢です。病気と闘う辛い気持ちに寄り添うことはとても大事ですが、ご家族の話や好きなことなど、前を向いて生きる糧になるものを探す大切さはこれからもスタッフに伝えていきたいです。

一緒に働きたいスタッフ像は?

笑顔が素敵な方がいいですね。スタッフが笑顔でいると、ご入居者さまが安心されるので。逆に、表情が乏しいと、相手が身構えてしまって、良い関係性が築きづらくなってしまう。それだけでなく、スタッフ同士関わり合いを持つ中で、みんなが笑顔になれるのが理想です。

あとは、最低限の接遇ができる方。よく介護現場では、スタッフがご入居者さまに友達のような口調で接する場面を見かけますが、礼儀と節度のある接し方を大事にすることが信頼につながります。ご入居者さまのお気持ちを想像しながら、心身ともに寄り添う介護がしたい方とぜひ一緒に働きたいです。